Trials Rising トライアルズ大学攻略
Trials Rising
前回に引き続き、今回もバイクの攻略について。
このゲームもっと流行ってほしいけど国内情報があまりにも少ないので、新人ライダーの皆様のために書き残しておきます。
私自身はまだninja難易度に入門したレベルの下忍なので、そこに至る程度のステップについて書いていきます。
もくじ
0.前提
このゲームはバイクをカスタマイズすることができますが、あくまで見た目の変更だけでパーツに性能差があるわけではありません。
ですが、タイヤだけは話が別です。ステッカーを貼ることにより、圧倒的に視認性を上げる事ができるようになります。
適当でもいいので、タイヤに何枚かステッカーを貼っておきましょう。
これにより、タイヤがきちんと地面をとらえているか、それとも空回りしているかの判断が視覚的に、かつ瞬間的に行えるようになります。
特にアップヒルランディング(坂道着地)や平地障害といった講義で強力な助けになってくれます。もしこの辺りで詰まった方がいたら、ぜひ試してみてください。
また、私はこのゲームを「車体が回転する力」である"モーメント"と「車体が進む力」である"ベクトル"をアクセルとリーン、サスペンションを媒介として相互に変換して障害をクリアするゲームだと捉えています。
バイクの動きをイメージする際にモーメントとベクトルという2つの考え方を持っておくと、操作と挙動が結びつきやすくなるかと思います。
1.トライアルズ大学攻略
とりあえず全講義でA+を取ることを目標にしましょう。
A+が取れても、精度を上げるためによりミス数を減らして走破できるように繰り返しチャレンジするのもオススメです。
講義ごとに個別に軽く攻略を書いていきます。
1.1.リーン〜フローまで
最初は上り坂の部分でバニーホップ、谷を飛ばして次の下り坂に着地するイメージで進みましょう。
それ以降は下り坂では後ろリーン、上り坂では前リーンの動作を丁寧に行いながら進めば問題ないです。
A+のタイム規定は結構シビアなので、何回かリトライして感覚を掴みましょう。
1.2.トランシジョン
最初は適当でもなんとかなりますが、後半はかなり難易度が上がります。
教授の言っている通り、前輪を坂にできるだけ当てない事が重要です。バイクという形状の性質上、坂に正面から突っ込むと前輪のサスペンションに大きく負荷がかかります。負荷がかかったサスペンションは、当然それを跳ね返す方向へのベクトルを生じさせます。
次の足場まで届かない原因はこれで、平地でつけた前方向のベクトルが前輪のサスペンションで殺されてしまう事が原因です。
何度も挑戦し、後ろリーンから前リーンに切り替えるタイミングを掴みましょう。
また、リーン入れっぱななしだけでなく「後ろリーン→ニュートラル→前リーン」という操作を会得することも有効です。「後ろリーンを入れた際の後傾姿勢」と「ニュートラル状態の後傾姿勢」はかなり挙動が違うので、ここで確認しておくとよいでしょう。
それでも届かない!という場合や、とりあえずA+が取れればいい!という方はフェンダーグラブと呼ばれるテクニックを活用するのもアリです。
フェンダーグラブとは「角にフェンダーを引っ掛けて復帰する」テクニックです。聞くより見た方が早いのでこちらをどうぞ。
……某界隈では「おしおま」とも呼ばれるテクニックですね。前回転して後輪とフェンダーで箱の角に引っ掛け、前リーン入れっぱなしでアクセルをかけるという操作をしています。シンプルなテクニックながら、使えるようになると様々な場面でリカバリが効くようになるのでここで練習しておくとよいでしょう。
ちなみに、車体が45度ぐらいまで持ち上がったあたりでブレーキをかけると綺麗に復帰する事ができます。アクセルで前に進んでいるベクトルを前回転のモーメントへと変換するイメージです。
ここの講義に関してはフェンダーと後輪で滑ってもいいんですけど、それだと通用しない場面もあるのでブレーキでの復帰を覚えておくと何かと便利です。
1.3. アップヒルランディング(坂道着地)
たぶん初心者ライダーの方が最初に詰まるポイントではないでしょうか。
私はこの講義でA+を取るのに数日、プレイ時間にして4〜5時間かかりました。
ですが、コツを掴めばノーミスでの走破も容易です。HARDの一部コース、EXTREME以降のあらゆるコースではこの技術の精度を求められるため、ある程度少ないミス数で攻略できるようになりましょう。
さて、実際の操作について。
教授は「坂道に着地する瞬間前リーンとアクセルを入れる」程度しか教えてくれませんが、その操作をなぞろうとするだけでは突破は難しいです。
「坂道着地」と一口に括るより、
・着地前の体勢づくり
・着地の瞬間
・着地後の加速
の3段階に分けて考えると良いです。
まずは着地前の体勢づくり。
ちょうど坂に着地できる程度のアクセルを入れて平地から飛び出した後は、できるだけ後ろリーンのみで体勢を調整するようにします。
この理由として、着地寸前には後傾の体勢を作っておく事が望ましいためです。
Trialsのバイクの特性として、後傾→前傾に切り替えた瞬間に強い前回転のモーメントが発生します。着地の瞬間にこのモーメントを利用するために後ろリーンで体勢を調整する必要があります。
理想の体勢としては、「後傾かつ、坂に対してほんの少しだけ後輪が早く着地するような角度」となります。後ろリーンはかなりギリギリまで調整が効くため、水平に近い甘めの角度で飛び、空中で数回後ろリーンをちょん入れするという調整が有効です。
次に着地の瞬間。
後傾で坂に近づき、着地の寸前にアクセルを入れながら前リーンを入れます。
イメージとしては、前リーンで発生する前回転のモーメントとアクセルで発生する後ろ回転のモーメントを瞬間的に釣り合わせるような感覚です。
もし着地した瞬間後ろにひっくり返ってしまう場合は「後ろ回転のモーメントが強すぎる」ということです。アクセルを少し弱めに入れるかアクセルを入れる時間を短くしてリトライしましょう。
逆に、前輪だけが接地し後輪が空回りして滑り落ちてしまう場合は「前回転のモーメントが強すぎる」という事です。このような場合はブレーキをかけ、前輪を軸とした後ろ回転のモーメントを発生させてから改めてアクセルをかけると復帰する事ができます(上記動画の1:40〜辺りの着地を参照)。
後ろにも前にも過剰な力はかかっていないが、垂直方向に跳ねてしまう場合もあります。この場合は落ち着いて改めて後ろリーンで角度を調節し、再度同じ操作を行います。平地からジャンプした直後は前方向のベクトルが強いので着地の瞬間のアクセルは強めに入れますが、垂直方向に跳ねた場合は前方向のベクトルはほぼ死んでいるので弱めのアクセルで十分です。
最後に着地後の加速について。
こちらは上述の着地ができれば難しくはないです。
落ち着いて、最初は弱く、徐々に強めにアクセルを入れるという操作を冷静にこなしましょう。
1.4. バニーホップ、連続バニーホップ
Trialsはこのテクニックに始まりこのテクニックに終わると言っても過言ではないでしょう。
ほぼ全てのテクニックの基礎的な考え方の根幹を成している、非常に重要なテクニックです。
原理としては後輪のサスペンションをため、斜め上へのベクトルを生み出すという極めてシンプルなものです。シンプルではありますが奥が深く、アクセルやリーンのタイミングによって全く挙動が異なります。
バニーホップも段階ごとに分けて考えると良いです。
まずは後輪のサスペンションをためる段階。
後輪のサスペンションをためる方法は、主に2種類あります。
1つ目は、後ろリーンを入れた瞬間にたまる力です。
2つ目は、アクセルを入れた瞬間にたまる力です。
ヒント表示をオンにしてそれぞれの操作をしてみるとわかりやすいかもしれません。
さて、ここまでこの記事を読んだ方ならピンとくるかもしれません。この2つの動作は、どちらも「後ろ回転のモーメント」を発生させる動作です。
後ろ回転のモーメントをサスペンションにため、その力を前リーンで解放して斜め上へのベクトルへ変換する操作がバニーホップの肝要となります。
アクセルを入れた瞬間のモーメントが発生するタイミングと、後ろリーンを入れた瞬間のモーメントが発生するタイミングを一致させ、サスペンションに最大限負荷がかかった瞬間に前リーンをするイメージです。
操作としてはトリガーを押し込む途中で後ろリーンを入れ、バニーホップするタイミングで前リーンを入れる、と言った感じですね。
また、サスペンションを解放するという動作が必要な関係上、マリオのように崖ギリギリでジャンプ(前リーン)を行うと溜めたサスペンションが空中で解放されることになってしまい、飛距離が伸びません。意識して前リーンのタイミングを早めるなど、適切な調整が必要となります。
アクセルのかけ方や後ろリーンのタイミング次第で「高く飛ぶバニーホップ」になるか、「遠く飛ぶバニーホップ」になるかが決まります。何度も挑戦し、感覚を掴みましょう。
連続バニーホップも基本的な考え方は同じです。ただし、加速を殺さないように着地態勢に気を使う必要がある点で難易度が上がっています。
教授は前輪からの着地を進めてきますが、後述のリアホイールバウンスの要領で超えた方が楽なセクションも存在するため、様々なタイミングを試してみましょう。
1.5. アップヒル障害、平地障害
平地障害は初心者ライダー殺しその2でしょうか。私はEXTREMEコースを走破してからようやくA+が取れた記憶があります。
アップヒル障害も平地障害も基本的な考え方は同じです。ここで意識するべきは「上方向のベクトルを前回転のモーメントに変換する」という点でしょうか。
まずはアップヒル障害について。
Trialsのバイクは、ブレーキをかけると接地しているタイヤを基点とした前回転のモーメントが発生します。アップヒル障害では、このモーメントを利用する事が大事です。
坂道に接続されている垂直パーツの上で前回転のモーメントを利用するためには、できるだけ前輪のサスペンションに負荷がかかっていない状態である必要があります。垂直パーツ直前に前傾のままリーンを一瞬解除する理由はここにあり、少しでも前輪のサスペンションに負荷がかかって仰け反ってしまう動きを避けるためです。
また、このゲーム特有の現象として教授も言及していた「フラッピング」があります。だいたい「ブレーキ連打」とかいう身も蓋もない名前で呼ばれる事が多いので当記事でもそのように記述します。
ブレーキ連打は、アクセルをかけたままブレーキを連打するとなぜか前方向のモーメントが発生するという現象を攻略に活かすテクニックです。トランシジョンなどでも前輪だけが届いた際にこのブレーキ連打を行う事で復帰できる可能性があります。
また、前回転のモーメントを作る事が難しければフェンダーグラブに頼るという手もあります。垂直パーツから上方向に飛び出した後、前リーンを調整して後輪とフェンダーを角に引っ掛けるような操作になります。この操作は様々な場面で使えるため、練習しておいて損はないでしょう。
続いて、平地障害について。
B+まではバニーホップの講義でA+を取れる腕前があるならば簡単に進めます。逆にBまで到達できないという方は、バニーホップの講義を再履修すると良いでしょう。
問題はA〜A+の部分です。正直ここはNINJAの基礎テクニックレベルの話になってきます。明らかにEXTREMEの範囲を逸脱しています。
バニーホップでは根本的に高さが足りないため、教授の教示通りエンドーからのスイッチホップを利用することになります。
エンドーは前輪だけでバランスを維持する状態、スイッチホップはエンドー状態から後輪を叩きつけてより高いホップを行う動作です。
エンドー状態へ移行する方法としては、「少しだけアクセル→ブレーキをかけて前リーン」として移行する方法と、「少しだけアクセル→ブレーキをかけながら素早く前リーン→後ろリーン」として移行する方法があります。お好みで構いませんが、私は後者をよく使います。狭いスペースでもエンドーに移行できるのがメリットでしょうか。
ちなみに、動画内でも使っている通りブレーキ連打はエンドー維持の際にも役に立ちます。この関係上、ここで使うブレーキはトリガーではなくボタンブレーキがよいでしょう。
エンドー状態から後ろリーンで後輪を叩きつけ、より高くホップする動作がスイッチホップとなります。バニーホップよりもより強い後ろ回転のモーメントを作り、サスペンションをより強くためて高く飛ぶ、ということを意識すると成功率が上がるでしょう。
アップヒル障害の際は垂直パーツに後傾で後輪を叩きつけるという説明がありましたが、平地障害では後傾を作る必要はないです。スイッチホップのための前リーンを入れた後ニュートラルにし、後輪が接地した瞬間再度前リーンを入れるという操作で問題ありません。後輪が壁を蹴るベクトルを、前リーンを入れ直すことによって前回転のモーメントに変換する意識を持つ事が重要です。
こんな感じですね。
また、よくある詰まりパターンとして、動画の最後のようにエンジンが引っかかってしまう場合があります。このような場合は、まずリーンを調整して勢いをつけながらブレーキ連打で少し後輪を持ち上げたのち、後ろリーンをして後輪を噛ませることで打開する事ができます。
さらによくある詰まりパターンとして、前輪だけが引っかかってしまう場合もあります。EXTREMEならば壁を蹴ってバックフリップしてやり直しますが、NINJAレベルになるとこんな胡散臭い挙動で復帰を求められる場合もあります。
簡単にできる復帰ではないですが、諦めずに粘ってみるのも大事だという事です。
1.6. リアホイールバウンド(バウンス)
大学最難関。ラストの3連バウンスはNINJA難易度に足を突っ込んでいるどころか全身NINJAです。全身NINJAって何?私はこのゲームを300時間以上遊んでいますが、いまだにノーミスでクリアできる気配すら見えてきません。
これまでに学んだモーメントとベクトルの相互変換を最大限に活かし、適切なサスペンションの扱いが求められる非常に高難度な講義です。
この講義はL1で聴ける教授のヒントがめちゃくちゃタメになるので各セクションで聞いてみると良いでしょう。
リアホイールバウンスの難しさとして、後輪だけで跳ねるという動作に関係してくる変数の多さが挙げられます。バイクの角度やバウンス直前にどちらにリーンしたか、回転角速度、果ては後輪の回転速度までもが大きく関わってきます。
これらを完璧に制御するのは難しいですが、やっている動作自体はここまでの講義の延長線上にあります。
ひたすら後ろリーンと前リーンのタイミングを変化させ、最適な推進力を得られるタイミングを見つけましょう。これほんとに"攻略"記事か?
2. おわりに
忍者テクニックの紹介もしようと思ったけど、ここまで書いた時点で6000文字を超えてしまったのでそちらは別の機会に気が向いたら書きます。
Trials Risingは巷では苦行ゲーとして名を馳せていますが、単に苦行なだけなく、自身の成長が確実にバイクの挙動に反映されるガチガチに硬派なゲームです。難易度は高いですが、歯応えのある面白いゲームです。
steam版、PS版共にセール時は1000円未満で購入可能です。
この値段で数百時間は遊べるのでコスパがバグっています。
また、PS+の上位プランに加入しているならばゲームカタログに収録されているため無料で遊べてしまいます。
本当に合う合わないは分かれますが、ハマるタイプの人は一生遊べるゲームなので一度手に取ってみてください。国内のTrialsコミュニティが活性化して、あわよくば新作が出たりなんかすると私は嬉しいです。
では、私はNINJA 2コースを攻略しに行くので、このあたりで。